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卒業生を訪ねて

トキワ松学園を卒業し、それぞれの道へと歩み出した生徒たち。
卒業生へのインタビューから、トキワ松学園の魅力を感じてください。

第2回 「自分が興味のある分野を、英語で調べて、書いて、
発表した経験。大学院の今も活きています。」

岩田早代さん (2007年 3月卒業)

国際基督教大学大学院 アーツサイエンス研究科 公共政策・社会学科/修士課程

「中学校に入った頃は、文章を書くことはあまり得意じゃなかった」という岩田さん。

ところが大学院生となった今では、「調べて、書いて、発表する」ということが「日常」となっています。これらのきっかけがトキワ松時代にありました。

 トキワ松では、高校生に「大学生のようなこと」をしてもらいます。それは「自分が興味のある分野を、調べて、書いて、発表する」ということ。特に英語科の「GS(Global Studies)」のクラスは、興味ある環境問題や国際問題を、英語のニュースや資料を読み込んで、ディスカッションをしたり、発表したりする授業です。

 岩田さんはここで、自らの趣味でもあるダイビングを通じた「珊瑚礁と温暖化」をテーマにした卒業エッセイを仕上げました。海中で撮影した写真や、現地のダイビングの先生へのインタビューをふんだんに盛り込んだ作品は、今でも後輩たちの「お手本」として、トキワ松に大切に保管されています。

 「このエッセイを仕上げた経験は、大学の選択にも大きく影響したし、自分の視野も世界に向けて広がりました。仕上げるまでトキワ松のマリアン先生と、恩師・岩谷先生に毎週チェックしてもらいましたが、これはまさに今、大学院で教授とやりとりしていることと同じなんです。大学の卒論、大学院の修士論文。それらの予行演習でしたね」と語る岩田さん。トキワ松での経験のおかげで、大学に入っても他の学生とくらべて「調べて、書いて、発表する」ということに、物怖じせずに取り組めたそうです。

 他にもトキワ松時代には、先生の推薦でイギリスの名門イートンカレッジでの3週間の「サマースクール」に参加したり、英字新聞『DAILY YOMIURI』に英語で書いた意見書が掲載されたりと、多方面で活躍していた岩田さん。

 さらに「国際交流部」では、英語圏以外の国々の方を招いて交流を深めたり、「軽音楽部」でのバンド活動など、トキワ松でその行動力を存分に発揮していました。
「トキワ松は私が英語を好きになった原点。この学校だったから、自分を飾らずにいろんなチャレンジができたと思います」と、当時を振り返ってくれました。

 将来のことをたずねると、「まずは自治体で働き、その経験をもとにして、やがては子どもの権利を守るNPO団体を立ち上げたいです。海外から学んで、日本のまだ遅れている部分をボトムアップさせたいんです」と、実にしっかりとしたビジョンをお持ちでした。

 トキワ松に入った頃は、ごく普通の「英語が好きな女の子。でも書くことは苦手」だった岩田さん。それが今では「英語で調べて、書いて、発表する」ことを一生の仕事として続けるべく、日々の研究に打ち込んでいます。

トキワ松の「英語教育」
トキワ松の教育方針は「知的好奇心に火を灯す」こと。全科目・全教職員・が一丸となって、この方針に向けて取り組んでいます。勉強を「押しつける」のではなく、「本人の才能を伸ばす」方向に持って行くのです。

特に英語科では、中学の「LS(Listening & Speaking)と、高校の「GS(Global Studies)」という特別なカリキュラムを編成し、教科書レベルにとどまらない、「学びのツールとしての英語」が身につくようになっています。英語科の岩谷教諭によりますと「中1の終わり頃になれば、人前で堂々と、自分の考えを英語で発表することができるようになりますし、高校生になると自分の興味のある分野を、英語で調べて、書いて、発表できる」ということです。特に高校「GS」での社会問題についての取り組みは、岩田さんのように、それがそのまま大学への学びに直結し、「自ら学ぶ力」となって開花しています。「ただなんとなく大学に進学した」「大学に入っても何をしたらいいのかわからない」。トキワ松の教育からは、そんな生徒は出ません。

 「お仕着せ」の学びを押しつけず、一人ひとりの生徒をつぶさに観察する。そして彼女たちの興味の方向性に合わせて、最適のタイミングで、最適な素材を「そっと提供する」ことを心がけているのです。
これはいわば「オーダーメイド教育」。一人ひとりの体形に合わせた服を作るように、一人ひとりの「知的好奇心」に合わせた丁寧な教育こそが、トキワ松の自慢なのです。そして「知的好奇心に火をつけられた」生徒たちは、偏差値だけにとらわれず、本当に自分に合った進学先を選び取り、人生における真の喜びを見つけ、豊かな人生を手に入れるのです。

トキワ松の教育とは、女性に「一生の財産」を授けることにあるのかも知れません。

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