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卒業生を訪ねて

トキワ松学園を卒業し、それぞれの道へと歩み出した生徒たち。
卒業生へのインタビューから、トキワ松学園の魅力を感じてください。

第4回 「トキワ松の先生が後押ししてくれた『理科への好奇心』。
将来は私が先生になって子どもたちを育てたい」

西山 智子さん (2009年 3月卒業)

東京農業大学 応用生物科学部 生物応用化学科

生物や化学などの自然科学は、現代社会を生きる人間の営みと切っても切り離せない学問です。「子どもの理系嫌い」が言われて久しい昨今、トキワ松の理科教育では、「自然科学が好きになる」さまざまな試みが行われています。

卒業生の西山智子さんも、トキワ松で理科が大好きになったひとり。

「中1のころは、理科がそんなに得意ではありませんでした。中2になって担任が理科の先生になったということもあり、なんとか成績を良くしたいと、授業中にどんどん質問をするようになりました。そのうちに先生が『そんなに興味があるなら、昼休みや放課後に実験をやってみたら』とすすめてくださったんです。それがきっかけで、時間ができるたびに“チョークは何からでいているのか”など、さまざまな実験を行いました。そのおかげか、理科の成績も右肩上がりで伸びていったんです」

トキワ松時代の西山さんのモットーは「授業で分からないこと、気になることがあれば、とにかく質問する」こと。その積極的な姿勢には、高校時代の担任である日比先生も「彼女の知的好奇心は、本当に凄い」と舌を巻くほど。さぞかし子どものころから活発だったのだろうと思いきや、「小学生のころは授業中に質問をするなんて、絶対にできないおとなしい子どもでした」と意外な答えが返ってきました。
「中学でトキワ松に入って、まわりの子が授業で積極的に発言したり、質問したりするのを見て、最初はビックリしてしまいました。そのうちに“ここではこれが普通なんだ”って、自分も進んで発言できるようになりました。今思うと、先生方が生徒の積極性をうながすように上手くリードしてくださっていたんですよね」
高校生になった西山さんは研究活動のほか、校友会(生徒会)、バトミントン部の部長など、周囲も驚く多忙な日々を送ります。もちろん、それらはすべて誰かに強制されたものではなく、自ら進んで行ったもの。理科への興味とトキワ松の校風が、自然に彼女の秘めた積極性を引き出していたようです。

トキワ松の理科教育は、“自主的な研究活動”を重視しています。西山さんもびっしり埋まったスケジュールの合間をぬって、日比先生のサポートを受けながら、自らテーマを設定した研究に打ち込むようになりました。やがてその熱意は、大きな成果となって結実します。祖父が営む漬け物問屋に着目し、日本の食生活とその移り変わりをテーマにした研究が、2007年の毎日新聞主催「毎日農業記録賞」で優秀賞に輝いたのです。
現在西山さんは、東京農業大学 応用生物科学部 生物応用科学科の3年生。中学時代から実験に打ち込める環境で学んできたことが、大学での学びにも有利に働いているようです。「大学では、1年次に基礎実験など高校理科を学びなおす科目があるのですが、私には必要ありませんでした」。そして、卒業後については「理科の先生になりたいです」と話してくれました。
「私はトキワ松で理科が大好きになったことで、人間的にも成長できたと思います。私を変えてくれた先生のように、子どもたちの理科への興味を上手く引き出してあげたいですね」
トキワ松で熱中できる分野を見つけ、自分の殻を大きく打ち破った西山さん。自身のような“アグレッシブな理科ガール”を育てる日は、もうそこまで来ています。

●トキワ松の「理科教育」
トキワ松の理科教育は、中学1年で習熟度別の授業を行うことから始まります。基礎クラスでは基本を丁寧に学び、得意なクラスは内容のより濃い・難しい実験などにも取り組みます。カリキュラムでは、理科の楽しさを感じられるよう実験を重視しており、中1でも約70の実験を行うほど。また、学校独自のランクアップ講座の一つ「サイエンス講座」では、さまざまな大学の先生を招いての実験・講義を行い、最先端の分野への関心も喚起します。高校生になれば、教員のサポートのもと自主研究に取り組み、中学からの理科教育の集大成とします。教員は、学外での講演や研究活動についても、積極的に生徒に紹介し、学校あげて理科への知的好奇心の醸成をサポートしています。

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